なかなか治療が難しいニキビ跡の治療。特に外用薬を使った治療やエステのような治療では完治が難しいとされています。そこでニキビ治療を専門としている美容皮膚科や皮膚科を受診するとレーザー治療をすすめられることがあります。
レーザー治療はさまざまなニキビ跡に対して効果的とされていて、クレータータイプのニキビ跡やしこりタイプのニキビ跡、ケロイドタイプのニキビ跡など本当にさまざまなニキビ跡に効果を発揮してくれます。
ただレーザーでの治療となると大掛かりになるものもあり、心配してしまうこともありますよね。今回はそんなレーザーを使ったニキビ跡治療について詳しくご紹介したいと思います。
ご紹介内容
ニキビ跡のレーザー治療の種類
レーザーを使ったニキビ跡の治療は、どのようなニキビ跡でも治療できるということもあり非常に人気の治療法です。ただ、一概にレーザー治療と言ってもその種類は非常に多く、用いるレーザーの種類によって治療方法も大きく変わってきます。
一般的にレーザー治療で思い描かれるのが、火傷ができる、焼き切るといった強いイメージですが、こういった肌の表面を削り取るタイプのレーザー治療には、炭酸ガスを使用したものやヤグレーザーと言われる皮膚の表面を焼くレーザーなどです。
最近では肌の表面を削らない光を使用したものや、レーザーを細かく点状に照射するフラクショナルタイプと言われるものも登場しており、施術後のダウンタイムが短いものも数多くあります。
炭酸ガスレーザー
肌の表面を削るタイプのレーザーで、一般的にイメージするレーザーです。肌に照射すると肌の内部にある水分に反応して皮膚組織を削り取っていきます。
固い皮膚を削り取ることが可能で、しこりの残るようなニキビ治療やクレータータイプのニキビ治療に早く効果を発揮してくれます。効果は非常に高い一方で、治療後皮膚が再生するまでに時間がかかってしまうデメリットがあります。
基本的には施術度、1週間程度処方された薬を塗布し、メイクなどを控える必要があります。また場合によっては施術後、数か月程度赤みが残ってしまうこともあり、アフターケアが非常に重要です。費用も1か所あたり1万円から3万円程度と高額なので計画的に利用することが重要です。
フラクショナルレーザー(フレクセルレーザー)
ニキビ跡のレーザー治療の中で人気が高い治療法です。フラクショナルレーザーは皮膚の深層部に細かい点状のレーザーを照射することができる治療法で、熱エネルギーにより真皮の細胞を凝縮させ、皮膚を再生していくというものです。
肌表面に0.1㎜程度の小さな穴をレーザーで無数に開けて治療を行うため、手術のような大掛かりな作業になることはありません。そのため、施術後のダウンタイムが非常に短く、しっかりとした効果を得ながら治療を行うことができます。費用は1回あたり3万から5万と高額ですが、1回の治療で皮膚細胞を10%近くも再生することができるので、治療を早く終えることができます。
フォトフェイシャル
インテンスパルスライトという光を皮膚に照射することで、肌の再生を促進していく治療法です。フォトフェイシャルというとレーザーのイメージがほとんどありませんが、原理はレーザーとほとんど同じで、幅の広い波長の光を使って皮膚の代謝を促していくものです。
一度で広範囲のニキビ跡を治療することができ、ダウンタイムもほとんどないので、気軽に使用することができます。ただ、他のタイプのレーザー治療と比べて効果の程が出にくく、非常に長期に渡って治療を行っていくことが必要です。
フォトフェイシャルによるニキビ治療は医療機関だけでなく、エステサロンなどでも受けることが可能です。
クールタッチレーザー
肌へのダメージを軽減してレーザーを使用できる治療法です。
レーザー光線と冷却ガスが同時に照射されるようになっていて、レーザー照射で皮膚の真皮を焼くのと同時に-30℃のガスで皮膚を急激に冷ましていくので、お肌にダメージを与えずに治療を行うことが可能です。肌の痛みや傷を最小限にすることができるので、ダウンタイムも通常のレーザー治療に比べて短くなっています。しかし、1回あたりの治療費が3万円から6万円と高額です。
ニキビ跡のタイプに合わせてレーザー治療を行う
1回の治療で効果の高いレーザー治療ですが、ニキビ跡の種類に合わせて使い分けることでさらに高い効果を期待することが可能です。
色素沈着タイプのニキビ跡
色素沈着タイプのニキビ跡の特徴として、顔の広範囲に広がっていることが多い傾向にあります。そのため治療箇所も顔全体になる場合がほとんどです。顔全体の治療となればフォトフェイシャルなどの肌の表面を削らないタイプのレーザーがおすすめです。治療回数は増え、長期に渡って治療を行う必要がありますが、一度に広範囲の治療を行うことができるので、一度医師に相談してみるようにしましょう。
クレータータイプのニキビ跡
クレータータイプの肌に凹凸のあるニキビ跡は、治療が難しい特徴があります。外用薬などでは効果が発揮されにくく、肌の奥深くにしっかりと働きかけて治療を行っていく必要があります。
そこでおすすめなのが、肌を削るタイプのレーザーや点状に肌を照射していくタイプのレーザーです。ダウンタイムは必要ですが、確実にニキビ跡を治療することが可能です。費用は高額になってしまいますが、肌を削るタイプのレーザーは種類も豊富なため、どのレーザーがいいのかを医師と相談したうえで適切に治療を行っていきましょう。
ケロイドタイプのニキビ跡
ケロイドタイプのニキビ跡は、他のニキビ跡に比べて治療が非常に難しいものです。ケロイドができてしまうのは体質による場合もあり、体の中のホルモンが異常をきたしていることもあります。レーザー治療で出来ているニキビ跡を治療できても、またケロイド状の跡ができてしまうことがあるので、豊富な専門医に相談しながら治療を進めていきましょう。