ニキビの中でも最も多くの人が苦しんでいるのが赤ニキビです。炎症を起こして腫れあがっている赤ニキビの状態になるとさすがに多くの人がニキビを気にするようになり、何とか1日でも早く治したいと考えます。
赤ニキビの状態になると一刻も早く治療やケアをすることがニキビ跡を残さずきれいな素肌を取り戻せるポイントにもなります。
ご紹介内容
赤ニキビの治し方「男女別」
赤ニキビの治し方は基本的には男性も女性も同じ治し方となります。
- スキンケアで治す
- 薬を使用して治す
この2つの方法で赤ニキビを治していくことが基本となりますが、男性と女性で赤ニキビができてしまう原因が若干異なります。赤ニキビの原因を知りそれを対策してあげることで今ある赤ニキビを治しながら、今以上に赤ニキビを増やさない秘訣になります。
男性の赤ニキビの原因と治し方
男性にみられる特徴的な赤ニキビの原因として次のようなことがあります。
- 髭剃りによる細菌侵入
男性の場合の赤ニキビはこのようなことが主な原因となっています。
髭をカミソリで剃る方は皮膚に大きなダメージを与えてしまい、そこへ細菌が侵入することで赤ニキビとなってしまいます。
特に口周りや顎周りに赤ニキビが繰り返しできやすく、炎症もひどく悪化してしまうことが多くなっています。髭剃りはできるだけ電気シェーバーで行うか医療機関で脱毛してしまうのどちらかがおすすめです。
女性の赤ニキビの原因と治し方
女性の特徴的な赤ニキビの原因には次のようなことがあります。
- ホルモンバランスの乱れ
女性には毎月1度必ず生理が訪れます。生理前の14日間~生理にかけてはホルモンバランスが大きく乱れ、皮脂が普段よりも多く分泌される状況が続きます。
女性は男性に比べて毛穴が小さく、皮脂が多く分泌されると毛穴に詰まりやすくなっています。
その結果、生理前後に赤ニキビが大量にできてしまうといった事態に陥ってしまうのです。では、どうすれば生理前後の赤ニキビを防ぐことができるのか?
生理前後の赤ニキビを防ぐためには、食生活と正しいスキンケア方法が重要となります。食生活と正しいスキンケアに関しては男女共通の赤ニキビの治し方となりますので、詳しく見てみましょう。
赤ニキビをスキンケアで治す
赤ニキビができてしまいそうなときやできてしまったばかりの状態の時は、スキンケアと普段の行いで炎症を悪化させずに治すことができる可能性が高いと言えます。
スキンケアには次の2つがあります。
- 洗顔
- 保湿
この2つのスキンケア方法を正しく行うことで、お肌を清潔に保ち毛穴詰まりを解消し、赤ニキビの原因を断つことができます。
洗顔で清潔に保ち赤ニキビを治す
洗顔でお肌や毛穴を清潔に保つことはひじょゆに重要となります。
男性であれば皮脂が多く分泌されて毛穴が詰まってしまう恐れがありますし、女性ならば化粧などが毛穴に詰まってしまい皮脂が毛穴の中にたまり赤ニキビになってしまいます。
ですので洗顔を毎日丁寧に優しく行うことで、毛穴詰まりを解消し赤ニキビの原因や炎症悪化を改善することが可能になります。
- 洗顔量の注意ポイント
洗顔料を選ぶ際に、裏面に記載してある成分「合成界面活性剤」には注意が必要です。
この成分が配合されている洗顔料は洗浄能力が高すぎで逆にお肌にダメージを与えてしまったり、お肌を乾燥させてしまう原因となってしまいます。ニキビ用洗顔料を購入する場合は「合成界面活性剤」を使用していない洗顔石鹸を使用するとよいでしょう。
化粧水・乳液でしっかりと保湿する
お肌は乾燥すると、お肌表面をうるおそうと皮脂を過剰に分泌させてしまいます。
お肌の乾燥はニキビの大敵ですので、しっかりと洗顔して清潔になったお肌に化粧水や乳液でしっかりと乾燥からまもるために保湿してあげることがニキビ予防や改善へとつながります。
ニキビ予防化粧水の中には、ニキビを治すために有効な成分が配合されている商品もあります。そのような化粧水を使用し、ニキビを治しながらしっかりと保湿することで赤ニキビの炎症を抑えながらニキビ予防をすることが可能になります。
食べ物を意識して赤ニキビを改善する
赤ニキビに限らずニキビを改善する方法として食生活は基本となります。
ニキビはできやすい人とできにくい人で体質的に違いがあるのですが、ニキビができやすい人が食生活を意識せずに生活を送るといつまでたってもニキビが治らない状態が続いてしまい、最終的にはニキビ跡になってしまって顔がボコボコになってしまうこともあります。
しかし、【ニキビを治す食べ物】というというのは存在しません。
ニキビを改善するために必要なビタミンや栄養素を含む食材はありますが、食べるだけでニキビを直接根本的に治せる食材な存在しないのです。逆にそのような食材があった場合には食べ物ではなく「薬」と呼ばれているでしょう。
ニキビに悪い食べ物やニキビ改善に役立つビタミンや栄養素を含んだ食べ物を詳しく知りたい方は、こちらの「ニキビを食事で改善するメニュー」でご紹介しています。
赤ニキビを薬で治す方法【症状別】
赤ニキビを薬で治す方法は2種類あります。
- 外用薬(塗り薬)を使用して炎症を抑える
- 内服薬(飲み薬)を使用して炎症を抑える
塗り薬と飲み薬で炎症を起こしたニキビを治すにはどのような薬があるのか見てみましょう。
外用薬【塗り薬】
赤ニキビを治す外用薬(塗り薬)として抗生物質を使用したトレチノイン・ディフェリンゲルなどの外用薬を使用することがあります。
抗生物質を使用した外用薬にはアクアチムクリームやダラシンTゲルなどがあり、ニキビの原因となるアクネ菌やブドウ球菌などを殺菌してくれます。
ディフェリンゲルは角栓詰まりを改善し、新たに毛穴が詰まるのを防ぐ効能があります。またトレチノインはピーリング作用があり、肌の生まれ変わりを促進し、皮脂の分泌を抑える作用があります。
こういった外用薬を使用することで赤ニキビを抑制し、治すことが可能になります。
【市販の抗生物質入り外用薬】
赤ニキビの炎症を沈めて治す薬は市販のドラッグストアなどでは販売していないの?と疑問に思う方も多いのではないでしょうか?実は、市販でも抗生物質配合の塗り薬は販売されています。
市販の抗生物質配合のステロイド系外用薬として、テラコートリル軟膏という塗り薬が販売されています。
赤ニキビの炎症を早く沈めて治す効能があり、市販の塗り薬の中では炎症を沈める効能に優れています。
内服薬【飲み薬】
赤いニキビを治す方法として、内服薬(飲み薬)タイプの抗生物質を服用する方法もあります。抗生物質の飲み薬は炎症の元となっているアクネ菌の殺菌、増殖を抑える働きをします。
ニキビ治療ではしばしば長期的な服用になることもあり、副作用の少ないマイクロライド系の抗生物質が用いられます。特に赤ニキビに効果的な抗生物質にはルリッド・クラリス・ミノマイシンなどがあります。
このような抗生物質の飲み薬は皮膚科などの医療機関で診察を受けてから薬局などで処方してもらう必要があります。
赤ニキビを病院やクリニックで治療して治す
赤ニキビは外用薬(塗り薬)・内服薬(飲み薬)以外にも、皮膚科や美容クリニックで治療する方法があります。
皮膚科や美容クリニックでよく行われる代表的な治療方法をご紹介いたします。
皮膚科での治療「面ぼう圧出」
赤ニキビの治療で皮膚科に行った際に行ってもらえるのが面ぼう圧出となります。
面ぼう圧出は保険が適用される治療法で毛穴に詰まっている皮脂や古い角質、膿などをアクネプッシャーという専用の器具を使って押し出す治療です。赤ニキビの治療には効果的な方法で、跡を残さずすぐに赤ニキビを治療することができるので緊急な治療には最適です。
注意しておきたいポイントが、自分では絶対に潰さないことです。
注射での治療
赤ニキビの炎症が激しい場合やしこりができて固くなっている場合に行われるのが抗生物質やステロイド剤を注入する注射治療です。注射治療は患部に直接治療を行うので、炎症の収まりが早く、繰り返しできるニキビにも効果的となります。
ケミカルピーリング治療
皮膚の表面に酸性の薬剤を塗布することで古くなった角質や毛穴に詰まっている角栓を溶かして除去する治療法です。赤ニキビの原因となる毛穴詰まりを解消することで予防し、赤ニキビの悪化防止を行います。
赤ニキビを1日でも早く即効で治す方法【まとめ】
- 正しいスキンケアをする
- 生活習慣(食生活・睡眠)を見直す
- 市販薬で赤ニキビが治らない場合は医療機関での治療も検討する
赤ニキビの治し方では何よりも1日でも早く炎症を鎮めることが重要です。
炎症が長引けば長引くほど皮膚組織(皮膚の深い層)が受けるダメージが激しくなり、ニキビ跡が残ってしまうようになります。またニキビ内部では化膿している状態が起こり、膿がたまっているようになります。
この膿をいかに早く取り除けるかも赤ニキビの治りを左右するポイントとなります。
赤ニキビを悪化させてニキビ跡にならないように注意しよう
赤ニキビができてしまった時に、ニキビを隠そうとついついしてしまうことや、ニキビに悪いからやらないでおこうという事が原因でニキビを悪化させてしまうことがあります。
ついついしてしまうことには、コンシーラーでニキビを隠すことやファンデーションの厚塗り、早く治したいと洗顔の行いすぎなどがあります。
コンシーラーやファンデーションには油分が多く含まれており厚塗りしてしまうことで皮膚が呼吸できなくなったり、毛穴が詰まってしまったりしニキビを悪化させてしまう原因になります。
また早く治したいと1日に何度も何度も洗顔を行うのも皮膚から必要な水分や油分を奪ってしまう原因になり、皮膚が過剰反応をしてニキビを悪化させてしまう原因になります。
それとは反対に、ニキビに悪いからと日焼け対策をしないことがニキビを悪化させてしまう原因になります。
紫外線は肌の組織を破壊するだけでなく、ニキビ肌をさらに悪化させる原因にもなり、さらには赤ニキビ跡をシミにしてしまう原因にもなります。赤ニキビを悪化させないためにも紫外線対策をしっかりと取り、スキンケアを丁寧に行うことが重要です。
赤ニキビの段階でニキビの進行を食い止められないでいると、皮膚組織がどんどんと傷つき、色素沈着やクレーターがニキビ跡にできてしまうようになります。
こういったニキビ跡が残る状態になると皮膚組織が破壊された状態になり、肌が従来の美しさを取り戻すのが非常に困難になってしまいます。
本来であれば赤ニキビになる前の白ニキビや黒ニキビの段階で治療できれば肌にダメージもそれほどない状態できれいに戻すことができますが、赤ニキビになると皮膚組織がダメージを受け始めている状態になるので、治療の仕方によってはニキビ跡ができてしまいます。
赤ニキビができてしまったらいかに早い段階で治療できるか、そしていかに跡を残さないで治療できるかがカギです。基本的なスキンケアをきちんと行い、皮膚科を受診しながら生活習慣を見直すことが赤ニキビ治療には何よりも大事なケアになります。